2018年より淡路島の五色町へ家族で移住し、小さな生活圏での百姓になりたい。

失くした言語

久しぶりに島を出た。

行きのバスの時点でもう後悔。

帰りたくなっていたけど心の声は

ダダ漏れにしてはいけない。

友達に会うと喜んでる娘。

電車に乗れると喜んでる息子。

小火の件で家族を島に置き去りにできないパパ。

 

久々パパとバックパックに荷を積めて

子供も最小限の荷物をバックパックに。

いざ!

 

ついてみるとそりゃそうだ。

美味しい空気は纏えません。

そしてパパの激務がまさかの分刻み。

ついていけるわけがない。

激務にあわせてあっという間に帰路。

 

そういう事が出来ないから引っ越ししたんだけど、

何か私にも楽しみを!とりょーちゃんが気を遣ってくれて

帰りにインドの物が

売ってるとこに連れてってくれた。

 

雑貨も食品も欲しいものはこれといってない。

そもそも街で得られる物欲がほぼない。

 

りょーたはさらに気を遣い子供と外へ。

天変地異!

ゆっくり見たらいい。と。

おー。

一年に一度あるかないかの子供二人のお目付役。

ならば!

 

DVDかCDを久々ジャケ買い!したい。

物欲ムクムク。

シャルク カーンみてばっきゅーん。てなりたい。

アイシュワリヤ ライのダンスと女心をみて

初心?にかえりたい。

二人の絡みがあったらなおいい。

それか違う歌い手、違うテンポのいつものアールティが聞きたい。

しかし触覚が動くものが何一つない。

 

自分の海馬は信用出来ないけどとりあえず

質問してみることにした。

ナマステ ジー

ところが!そういえば!

インド人との会話スキルを思い出してみた。

インド中はカレーとチャイに夢中で

これといって誰かの恋心を聞いたこともなく、

ばっきゅーん。に値する単語は知らないけど

質問してみたところ在庫は何もないと。

相手は中年の女性。

シャルク カーン好きな人なら

一緒にデレデレするのに。

私も中年ですが。

ちーん。。

一緒にデレデレしたかった。

 

英語も日本語も話せない彼女は重い腰をあげ

カタコトヒンディーを

話す私に付き合ってくれることに。

 

毎日カレー食べるんだけど最近飽きたんだけど

好きなスパイス教えてー。とか。

色々出してくれる。

探してるスパイスないから聞いたら

袋の匂いをかんで確認してる。

真空じゃないのか。。

久々知らない豆があったから調理法聞いたり

イエ キャ ヘイ

おー久々。

ムスキル ヘイ とムスキルナヒンヘイな会話。

 

実際インドでは朝の5時のお祈りからお昼寝の2時まで。

夕方4時から寝るまでの時間は僧侶とずっと一緒にいたから

カレーとチャイの話はなんだかんだと少し思い出せる。

後は神様の話、遊びにくるババジの話、カーストの話、お金の話。

気をつけてた事は敬語で話す事。

中年の単語だけ発言は避けたい。

しかしどう考えてもどう思い出しても

会話内容が偏ってる。。。

 

そうヒンディーは可愛い。

キャー(何)と言いたい。言わせたい。

キュン(なんで)と言いたい。

齢70は超えているであろう美形なババジに

キュンと言わせたい。

顎を数ミリあげる仕草がたまらん。

 

そして話がややこしくなったりお互いイライラしてきたら

ペート メン ダルト フォー ラハーヘー。

(お腹痛くなってきました)

と言って自室に戻り次のチャイ作れの指令が出るまで

自由時間。

10分とかからずにお呼びはくる。

 

通じてるんだか通じてないんだか

日本でも異国でも忍法腹痛の術でその場を去る私には

モノになった単語は一握り。

 

いつかもう一度渡印して朝日とともに寺院で賛美歌を歌うのだ。

と胸に秘め、ずっと毎日、子供はお腹にいる時から、

畑の野菜達にもに日々歌っている

3曲仕立てのアールティ。

 

 ヒンディー話せないとあの山には辿り着けない。

あぁ。若き青春の日々が春風とともに飛んで行くー。

儚くもさようなら。私の愛した言語。

 

繋がってる空に思い馳せ、淡路の空から唄おう。

オーム ナモ ナラーヤナ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャーとキュン

 

ババジ 不可触民族