2018年より淡路島の五色町へ家族で移住し、小さな生活圏での百姓になりたい。

獣害と電気柵 女でもできた。

泣きのイノブタ。とうとう来た。えーん。。

独身の田舎暮らしも既婚田舎暮らしでも生活してると、それは女には無理や。とよく言われる。

新しい事に取り組みたい時に最初にグフっとささることばである。

例えば欲してもないですがコウウンの話になった時、トラクターは女には無理や!って言われるから、んじゃ牛ならいけますかねぇ?と聞くと話が逸れていき、コウウンの話が浮いていくという事だらけ。

 

その日はたまたま早朝の畑は行かずお家にいたら猟友会の人が檻に猪かかったいうて教えてくれた。

度重なる彼奴らの足跡、掘り返されるにんにく、ふみ散らかされた芽吹いた冬野菜。

背中のウリ坊と呼ばれる模様は消えかけ子供とは思えぬ力で時たま檻を破壊するがごとく突進する。

ぐふぅ。こどもだけど、強そう。

 

猟友会の人が相方と昼イチに集合してお山に還す準備です。

100キロ級の猪は檻の中いっぱいの体のまま檻ごと移動できる(らしい)剛力生物。私の頭を支配しているのは昔動植物園でお世話していたイノブタ家族。それはそれはいつもみんなたてに並んでバケツの中のご飯に近づいて来てフガフガ食べてる姿に毎夕愛しさを感じながら常緑の島で八重山の海を眺めていた青春時代。

 

丁度見えぬ位置で猪の断末魔とともにコトは終わり、そしてコトは始まった。

 

淡路島イノブタ編のはじまりである。

次の日、下の獣害網の張りめぐらされてる今の季節はほとんど来たことがないいう下の畑に出よった。

大きくなり始めた白菜、先週定着した玉ねぎ達。エンドウやグリンピースの赤ちゃん豆達、やがて定植する玉ねぎ苗がおがされてるでわないか!!いやゃー。

のんびりしていい事とのんびりしてたらあかんことあるけど、これはもう早急に。周りにも迷惑かけるしな。

私お肉食べないからお肉の匂いに敏感ですが、野菜についた獣臭ときたら。ダメ野菜はもう潔くほかります。どこから入ったかいまだわからないけど、鼻が効くいうてもあたい人間。犬のごとくクンクンしても侵入経路がイマイチわからないと一反程ある畑をお父様とパトロール

てなわけで悲しみに打ちひしがれる前に今日もここら一体のお父様の指導のもと初電柵を張りました。

女の私でも設置できるのか。女の私でも管理できるのか。りょーちゃんに私には出来ないと呪文をかけられてたけど今回もお父様が呪文を解いてくれた。

 

支柱にガイシいう洗濯バサミみたいなのを二つずつ向きを揃えてはめていく。20本くらいやろか。

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野菜から少し離れた所に5メートル間隔でハンマーで打ち付けていく。

 

柵線をガイシにクルッとはめていく。下の段して、もう一周上の段。

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そして電気につなぐよ。並列だって。理科の時間。テープで固定。

 

本体スイッチオン!

 

検電器で電気流れてるか確認。

 

そして何事も前向きで日々挑戦し続けてるお父様の座右の銘は経験。

『経験じゃ。さわってみぃ。死にゃせんわい!』

そろりと指を出すと

『手袋はずせぇい!』ひぃ。

ぐふう。ピリッ。おっ。『きてまスゥ』

儀式終了である。

 

意外にピリッとが少なくてこれで平気なんかいな。。。

ひと休みひと休み。

野菜達はもう冬仕度もしたし冬がくるなあ言いながら

朝の光に照らされた畑をぼんやり二人で見守りお決まりチャイタイム。

春から田んぼやるかのチャイタイムとなってふふふふふ

幸いにも先日自然農の方から頂いた稲を種籾に遊び半分でやっちゃおー。

やったー。

心弾みながら8時近いので家族の世話に帰ろおもたら珍しく家族が畑に降りてきた。

子供二人が朝日の中田んぼと畑のあぜ道を手広げて走ってくる。

私の名前を呼んで走ってくる。

私も春から田んぼやるぞー言って走ってみる。

そして抱き合ってみる。

柔らかい娘と息子。

 

とりあえず畑に連れてって身近になった電柵をお披露目。

淡路島きてからの初体験の中で、沼と電気柵は大人にとってレベルの高いお小言なのです。

今まで自由に入っていた所に自由に入れなくどやって伝えようか

考えながら一緒にぐるっと一回りしてたらお父様がみかんの木のとこに

ハサミを持って行ってる。これはきっと☆

やったー。お父様とこいこー。

 

電柵気をつけながらテクテクイノシシのようにお父様の後ろをついてくと、

お父様中腰でチョキンとしようとしてる。

お尻がアブナイですよ〜〜のおも言わないうちに、

『ぎゃーー!おしりにきよったー!』大人わらってるけど子供真っ青。

 

手袋はずして私もさわってみるとさっきとは格段に違う電気が流れてるYO!

オン直後とは全然ちがいますねぇ。

これならイノブタさんもびっくりですねぇ。

そそっかしいおねぇちゃんの方はまだ固まり中。

弟は電柵から離れて一人でみかんダンスを踊りながら

腰掛けコンテナに向かってみかんむきむき。食べよー。っていってる。

今日もあんたいいねぇ。

 

お父様私達家族に電柵のイロハを十二分に教えてくれる朝ですた。